コンテンツにスキップ

貯金できる人とできない人の違いは?同じ給料でも差がつく6つの習慣

同じ給料でも支出と貯蓄によって将来の家計に差が生じる様子

同じ仕事をして、同じ給料を受け取っている二人でも、数年後の家計や暮らしが大きく違っていることがあります。

一人は毎月お金が残り、少しずつ資産を育てている。一方、もう一人は給料日前になると口座残高がほとんどなくなり、支払いに追われている――。この差は、単純な収入の違いだけでは説明できません。

貯金できる人とできない人の違いは、毎日のお金の使い方や、借金への向き合い方、給料が入った直後の行動などに表れます。

この記事では、「お金を減らしやすい3つの習慣」と「お金を残し、育てる3つの習慣」を整理します。最後に、家計を見直すために始めたい4つの行動も紹介します。

このエピソードを聴く・見る

気に入ったら、いつものプラットフォームでフォローしてください。

同じ給料でも貯金額に差がつくのはなぜ?

同い年で、仕事も役職も同じ、毎月の給料も30万円という二人を想像してみましょう。

同じ条件から始まっても、10年後には、一人が資産から新しいお金を生み出している一方で、もう一人は毎月の給料をほとんど使い切っているかもしれません。

私たちは「もっと稼げば、お金の不安はなくなる」と考えがちです。しかし、稼ぐ力は家計を形づくる一つの要素にすぎません。

番組内で紹介した2024年の調査では、年収が2,400万円から3,000万円ほどある高所得者でも、3人に1人は毎月の収入をその月のうちに使い切るような生活をしていたとされています。また、月収60万円を超える人の半数近くが、収入が途切れると生活に困る状態だったといいます。

調査の対象や定義によって結果の受け止め方には注意が必要ですが、少なくとも「収入が高ければ自然にお金が残るとは限らない」という問題を考える材料にはなります。

家計をサッカーにたとえるなら、収入はフォワード、支出管理はディフェンスです。高い給料という3点を取っても、浪費で4点を失えば家計は安定しません。

お金が貯まらない3つの原因

1.収入と一緒に生活水準を上げてしまう

収入が増えると、それまでの食事や持ち物では物足りなくなり、少し高い店や新しい商品を選びたくなることがあります。これが「生活水準のインフレ」です。

月収が6万円のときは6万円なりに暮らしていたのに、18万円になった途端、支出も18万円近くまで増える。これでは、収入が増えても手元に残るお金は変わりません。

番組で触れた書籍『となりの億万長者』では、外から見て華やかな暮らしをする人が必ずしも多くの資産を持っているわけではなく、豊かな人ほど地味に暮らしている場合があると紹介されています。

たとえば、毎朝コーヒーチェーンで360円から420円ほど支払っていた習慣を、自宅でコーヒーをいれる形に変える。1回の差は小さくても、毎日続けば、月単位では無視しにくい金額になります。

ただし、すべての楽しみを我慢する必要はありません。大切なのは、満足度の低い習慣的な支出がないかを確認することです。

  • あまり使っていない動画サービスの有料プラン
  • 毎日の外食やデリバリー
  • 送料や手数料を気にせず繰り返す注文
  • 周囲に良く見られるためだけの買い物

こうした支出を一つずつ見直すことが、生活水準の膨張を抑える第一歩です。

2.消費のための借金を抱えている

カードの分割払いやリボ払いは、将来の収入を過去の買い物に充てる仕組みです。手数料がかかるため、資産形成を始める前の大きな負担になる場合があります。

月収18万円の健太さんと亮介さんという例で考えてみましょう。

健太さんには、買い物や旅行で作った約60万円のカード債務があります。手数料を年率15%前後とし、1年で返済しようとすれば、元金と手数料を合わせて毎月およそ5万5,000円を支払うことになります。

一方、亮介さんには同様の借金がなく、毎月5万5,000円を投資に回したとします。1年間の元金は66万円です。さらに、その66万円を30年間、年6%で運用できたと仮定すると、約380万円になります。

もちろん、これは条件を固定した試算です。実際の投資には値動きがあり、毎年6%で増えることも、最終的な利益も保証されていません。

ここで重要なのは、同じ5万5,000円でも使われる方向が異なることです。

  • 借金の返済:過去の消費に対する支払い
  • 積み立て:将来の資産を作るためのお金

特に、価値が下がる可能性のあるものをローンで買うと、値下がりと利息という二つの負担を抱えることがあります。

車が必要な地域や、仕事・家族の事情で欠かせないケースもあります。そのため車のローンが一律に悪いとはいえません。ただし、車両価格だけでなく、利息、駐車場代、保険料、税金、車検、整備費、燃料代まで含めて判断する必要があります。

住宅ローンも含め、借り入れの必要性は人によって異なります。少なくとも、見栄や一時的な欲求による借金には慎重になりたいところです。

3.何にいくら使ったか把握していない

記録も計画もせず、カードやスマートフォンで決済を繰り返していると、月末に「お金がどこへ行ったのかわからない」という状態になりがちです。

番組では、会社で無料の昼食が用意されていたにもかかわらず、毎日のように外食し、甘い飲み物も買っていた経験が紹介されています。その都度「数百円だから問題ない」と思っていたものの、月末に計算すると、昼食関係だけで2万4,000円以上使っていました。

小さな支出は記憶に残りにくく、自分が考えている以上に積み上がることがあります。また、カードやデジタル決済では、現金を手渡す場合よりも、お金が減った感覚を持ちにくいことがあります。

改善する方法は、使ったお金を記録することです。

紙の家計簿でも、ExcelやGoogleスプレッドシートでも構いません。その日に何に使ったのかを入力し、月末に一覧で確認します。

支出を記録する目的は、自分を責めることではありません。使いすぎている場所を見つけ、必要な部分にだけブレーキをかけることです。

貯金できる人が続けている3つの習慣

1.できるだけ早く投資を始める

投資による資産形成では、金額だけでなく運用できる時間も重要です。

仮の例として、翔太さんは20歳から30歳まで、毎月3万円を積み立てたとします。年間36万円、10年間の元金は360万円です。30歳以降は新しい資金を追加せず、そのまま運用します。

一方、拓也さんは30歳から65歳まで、同じ年間36万円を35年間積み立てます。元金は1,260万円です。

長期的に年7%で運用できたと仮定すると、65歳時点では、元金の少ない翔太さんの資産が拓也さんを上回る可能性があります。これは、早く投資を始め、利益が新たな利益を生む「複利」が働く時間を長く取れたためです。

ただし、年7%は説明のための仮定であり、実際の運用成果を示すものではありません。投資には元本割れを含むリスクがあり、始める時期だけで結果が決まるわけでもありません。

生活費や緊急時の資金を考慮したうえで、無理のない金額から検討することが大切です。

2.給料日に「未来の自分」へ先に払う

給料が入ってから生活費を使い、余った分を貯金しようとしても、月末にはほとんど残っていないことがあります。

そこで考えたいのが、先取り貯蓄です。

番組の例では、給料の10%から20%に当たる1万2,000円から1万8,000円ほどを、給料日に別口座へ移します。生活費の口座から分け、最初から使えないお金として扱う方法です。

ただし、適切な割合は収入、家族構成、固定費、借金の有無などで変わります。10%から20%を無理に守るのではなく、継続できる金額に調整しましょう。

貯蓄口座に移すほか、状況やリスク許容度に応じて、金、株式、インデックスファンドなどに振り分ける考え方もあります。投資商品にはそれぞれ異なるリスクがあるため、仕組みを理解して選ぶ必要があります。

3.負担になるものより、資産になるものを選ぶ

ここでは資産を「保有することで、新しいお金を生み出す可能性があるもの」と考えます。

たとえば、株式の配当、事業から得られる利益、物件からの家賃収入などです。そこから生まれたお金を次の資産に回せば、少しずつ資産を育てられる可能性があります。

一方、高価な車やブランド品などは、購入後に価値が下がり、維持費も発生することがあります。600万円の車をローンで買えば、車両価値が下がる可能性に加えて、利息や各種維持費も負担します。

もちろん、車や持ち物には生活上の価値や楽しさもあります。単純に「お金を生まないものは買ってはいけない」という話ではありません。

判断したいのは、次の点です。

  • 自分の暮らしに本当に必要か
  • 維持費まで無理なく払えるか
  • 周囲に良く見られるためだけに選んでいないか
  • 同じお金を将来のために使う選択肢はないか

外見上の華やかさと、実際の資産額は一致しません。目立つ消費よりも、自分の家計を安定させる使い方を優先する考え方もあります。

お金への不安が家計を動かす

貯金できる人とできない人の違いを考えるとき、数字だけでなく心理にも目を向ける必要があります。

お金がなくなることへの不安が強いと、投資などのリスクを極端に避け、現金を動かせなくなることがあります。反対に、「将来も苦しいなら今のうちに使おう」と考え、外食や買い物でお金を使い切る場合もあります。

行動は正反対ですが、どちらもお金への恐怖から生まれている可能性があります。

一方、お金を目的ではなく道具として捉える考え方もあります。たとえば、知識や能力を高めるための講座に12万円から18万円を支払う場合、金額が減ることだけでなく、その支出から何を得られるかを検討します。

ただし、高額な講座やセミナーを受講しても、収入の増加や成功が保証されるわけではありません。内容、費用、提供者の信頼性、自分に必要な学びかどうかを冷静に確認することが欠かせません。

豊かさを意識することは、むやみにリスクを取ることではありません。恐怖だけで判断せず、得られるものと失う可能性の両方を比べることです。

家計を変えるために始めたい4つの行動

1.予算を作る

家計の予算は、建物を造るときの設計図のようなものです。

電気代、食費、住居費、遊びに使えるお金など、収入の行き先をあらかじめ決めます。紙、Excel、Googleスプレッドシートなど、続けやすい方法で構いません。

計画と実際の支出を比べれば、どこを見直すべきかがわかります。

2.消費による借金の返済を優先する

カードのリボ払いや手数料の高い分割払いがある場合、資産形成と並行して返済計画を確認しましょう。

借金の金額、手数料、毎月の返済額を一覧にすると、状況を把握しやすくなります。新しい借り入れを増やさず、完済後は返済に充てていたお金を貯蓄や将来の資金へ回す方法を検討できます。

3.無理のない範囲で投資を検討する

投資は、豊かになってから始めるものとは限りません。少額でも継続し、長い時間をかけて資産形成を目指す考え方があります。

ただし、借金や生活費を無視してまで投資する必要はありません。商品の特徴やリスクを理解し、自分の家計に合う範囲で判断してください。

4.収入より少ない金額で暮らす

収入が増えたとき、支出も同じだけ増やしてしまえば、お金は残りません。

重要なのは、いくら稼いだかだけではなく、いくら残せたか、残したお金を何に使ったかです。昇給や臨時収入があったときこそ、生活水準をすぐに上げず、貯蓄や投資へ回せないか考えてみましょう。

貯金できる人とできない人に関するFAQ

貯金できないのは収入が低いからですか?

収入は家計に影響しますが、それだけで決まるわけではありません。収入と同じだけ支出が増えれば、高収入でもお金は残りません。まずは支出を記録し、現在の収支を把握することが出発点です。

貯金と投資はどちらを先にするべきですか?

家計の状況によって異なります。日常生活に必要なお金や急な支出への備え、借金の有無を確認したうえで、投資に回せる金額を考えます。投資には元本割れの可能性があるため、近いうちに使うお金とは分けることが大切です。

先取り貯蓄はいくらから始めればよいですか?

番組では給料の10%から20%という例を紹介しましたが、すべての人に適した割合ではありません。生活に無理が出ない金額から始め、家計の変化に応じて調整しましょう。

キャッシュレス決済をやめたほうがよいですか?

必ずしもやめる必要はありません。便利さを保ちながら、利用履歴を定期的に確認したり、予算を決めたりする方法もあります。使った感覚を持ちにくい場合は、一部の支出だけ現金に戻すことも選択肢です。

収入が増えたのに貯金できない場合はどうすればよいですか?

昇給後に増えた外食、買い物、固定費がないかを確認しましょう。収入が増えたタイミングで先取り額を増やし、生活水準の上昇を抑える方法も検討できます。

まとめ|家計を変えるのは毎日の小さな判断

同じ給料でも将来の暮らしに差が生まれる背景には、次のような習慣があります。

  • 収入と一緒に生活水準を上げすぎない
  • 消費のための借金に慎重になる
  • 支出を記録し、お金の行き先を把握する
  • 無理のない範囲で早めの資産形成を検討する
  • 給料日に未来の自分へ先にお金を残す
  • 見栄よりも、家計や将来に役立つ使い方を選ぶ
  • 収入より少ない金額で暮らす

家計管理は、複雑な計算だけの問題ではありません。落ち込んだときに買い物をしたくなる理由や、投資を怖いと感じる背景、他人の暮らしをうらやましく思う気持ちを知ることも大切です。

まずは、今日使ったお金を記録する、給料日に少額を別口座へ移すなど、続けられる行動を一つ選んでみてください。

「ファイナンスおばさん・ななみ」では、これからも、お金に振り回されず自分らしく暮らすための考え方を分かりやすく紹介していきます。今回の内容とあわせて、「ファイナンスおばさん・ななみ」 の資産から収入を得る考え方を扱う次のエピソードもぜひお聴きください。

番組をフォローする

気に入ったら、いつものプラットフォームでフォローしてください。

エピソードを視聴する

ご注意

本記事は情報提供・エンターテインメントを目的としたものであり、投資・金融 アドバイスを行うものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任 において行ってください。