お金が貯まらない12の原因|収入が増えても家計が苦しい人の見直し方

はじめに¶
きちんと働いて昇給もしているのに、住宅費や車のローン、カードの引き落としを済ませると、ほとんどお金が残らない。そんな悩みを抱えていないでしょうか。
お金が貯まらない原因は、大きな浪費や一度の失敗だけとは限りません。必要に見える支出や「これくらい普通」と思う選択が重なり、知らないうちに家計の余裕を奪っていることがあります。
ななみが、このテーマを実際にどのような言葉で語っているのかは、YouTube動画で見るとより具体的にイメージできます。動画とあわせて、この記事では家計を苦しくする12の罠と見直し方を順番に整理します。
YouTubeで最新エピソードをいち早くお届けします!
今すぐチャンネル登録を
お金が貯まらない原因は「小さな普通」の積み重ね¶
家計が苦しくなると、コーヒーや日用品など、目につきやすい少額の支出を削ろうとしがちです。しかし、先に確認したいのは、住宅費や車、カード返済といった毎月の大きな負担です。
一つひとつの契約には理由があっても、すべてを合計した家計が無理なく成り立つとは限りません。銀行、自動車販売店、カード会社は、それぞれ担当する契約を審査しますが、家計全体まで確認してくれるわけではないからです。
まずは、自分に当てはまる「お金の罠」がないかを確認してみましょう。
収入と固定費に潜む5つの罠¶
1.昇給と同時に生活水準を上げる¶
昇給や転職で収入が増えると、少し広い家、新しい車、外食、服などに使う金額も増えやすくなります。一つひとつは小さな変化でも、月末に残る金額が昇給前と変わらなければ、生活水準が収入と一緒に膨らんでいる状態です。
原稿の例では、毎月3万円の昇給分を年6%程度の運用を想定して25年間積み立てると、約2,000万円になります。これは運用成果を保証する数字ではありませんが、昇給分をすべて生活費に組み込む場合との違いを考える材料になります。
一つの考え方は、収入が増えたら、増加分の半分を先に貯蓄や投資へ回すことです。残りの半分を生活の改善や自分へのご褒美に使えば、今の満足と将来への備えを両立しやすくなります。
2.車の価格を月々の返済額だけで判断する¶
中価格帯の新車でも、ローン返済が月9万円から12万円になる場合があります。月15万円以上を負担するケースや、返済期間が7年に及ぶケースもあります。
注意したいのは、ローン返済中にも車が古くなり、修理費が増え、市場価値が下がっていくことです。売却額がローン残高を下回り、その差額を次のローンに含めると、車を買い替えても借金は減りません。
原稿では、新車ローンを繰り返す人と、状態のよい中古車を長く使って差額を積み立てる人では、30年間で資産の差が1億円前後まで広がる可能性があるとしています。前提によって結果は変わりますが、大きな固定費を長く持つ影響は軽視できません。
車は便利な道具です。必要な機能と家計の負担を切り分け、見栄や月額表示だけで選ばないことが大切です。
3.住宅ローンの借入可能額を返済可能額だと思う¶
銀行が貸してくれる金額と、家計に余裕を残して返せる金額は同じではありません。
原稿の例では、2,100万円から2,400万円のマンションを購入し、借入額や返済期間によって返済が月15万円から18万円になるケースを挙げています。管理費、修繕積立金、駐車場、光熱費、通信費まで加えると、住まいに関する負担が月21万円近くになる場合もあります。
住宅には、返済予定表に載っていない支出もあります。
- エアコンや給湯器の故障
- 冷蔵庫や洗濯機の買い替え
- 水漏れやカビへの対応
- 修繕積立金の上昇
審査に通ったことは、快適な生活が保証されたという意味ではありません。食費、教育費、休息、急な出費への余裕まで含めて判断する必要があります。
4.共働き収入のすべてを固定費に組み込む¶
収入源が二つあると安心に見えます。しかし、二人分の給料を前提に住宅ローンや車のローンを組むと、どちらかが働けなくなったときに家計が急激に苦しくなります。
原稿では、一人が月12万円を稼いでも、税金や社会保険料、交通費、昼食、仕事着、保育、家事の外注、外食などを差し引くと、家計の貯蓄に加わる金額が月6,000円から1万2,000円ほどになる場合があると説明しています。
共働きによる収入増だけでなく、働くために増えた支出も確認しなければなりません。
簡単ではありませんが、住居費や食費などの基本的な支出を、できるだけ一人分の収入で支えられる形に近づける考え方もあります。二人目の収入を貯蓄や投資、将来への備えに回せれば、失業や病気、介護などへの対応力を持ちやすくなります。
5.家計全体を見ずに契約を重ねる¶
原稿に登場する健太さんと美咲さんの家庭では、手取りが月約36万円です。一方、支出は次のようになっています。
- 住まいのローンと管理費:月15万円
- 車のローン、駐車場、維持費:月9万円
- 子ども二人の保育料:月7万2,000円
- 家電やパソコンの分割払い、カード返済:月3万円
- 食費、光熱費、通信費など:月6万円
合計は月40万2,000円で、毎月4万2,000円の赤字です。日々のコーヒーや化粧品を買う前から、すでに収支が崩れています。
二人が無責任だったわけではありません。それぞれ家族のために必要だと考えて選んだものです。しかし、契約を個別に判断すると、全体の負担を見落とすことがあります。
カード・保険・定額サービスに潜む3つの罠¶
6.クレジットカードの最低返済額を目標にする¶
原稿では、カードで30万円を使い、全額を払えずリボ払いにする例が紹介されています。日本のリボ払いでは年15%前後の手数料率が一般的とされ、最低額だけを返していると完済まで長期間かかり、支払総額が元の利用額を大きく上回る場合があります。
最低返済額は「ここまで払えば安心」という目標ではなく、最低限支払う必要がある下限です。
シンプルな判断基準は、支払日に利用額の100%を返せるかどうかです。返せないのであれば、その買い物や生活水準は、現在の家計には高すぎる可能性があります。
7.保障と投資を一つの商品だけで済ませる¶
「万一への保障を持ちながら、老後資金も増やせる」と聞くと、便利に感じるかもしれません。しかし、保障と資産形成を組み合わせた商品では、支払額の全額が運用されるとは限りません。契約時の費用、保障費用、管理費などが差し引かれ、早期解約では返戻額が支払額を下回ることもあります。
原稿では、35歳の健康な人が1,200万円の死亡保障を持つケースを例示しています。掛け捨て型の定期保険では、条件によって年間1万8,000円から3万円ほどで準備できる場合がある一方、貯蓄や運用を組み合わせた生命保険では年間18万円ほど支払うことがあります。
仮に保障を年2万4,000円で確保し、差額の年15万6,000円、月約1万3,000円を年6%程度の想定で30年間運用すると、約1,300万円になるという比較です。
保険条件も運用結果も異なるため、この金額になるとは限りません。大切なのは、保障は保障、資産形成は資産形成として分け、それぞれの費用と目的を比較することです。
8.使っていない定額サービスを放置する¶
動画配信、音楽、クラウド保存、画像編集アプリ、スポーツジムなど、定額サービスは一件ごとの金額が小さく、合計額を把握しにくい支出です。
自分では月1,200円から1,800円程度と思っていても、明細を確認すると4,800円、あるいは6,000円近くになっていることがあります。
月6,000円なら年間7万2,000円です。原稿では、この金額を年7%で20年間積み立てると、約300万円になるとしています。ただし、これは一定の運用を仮定した試算です。
銀行口座やカードの明細を開き、自動引き落としを一つずつ確認しましょう。「いつか使う」ではなく、現在使っているかどうかで判断することがポイントです。
貯金を妨げる感情と備え不足の3つの罠¶
9.緊急予備資金を持たない¶
突然12万円が必要になったとき、貯金だけでは支払えない人もいます。車や自転車の故障、仕事用パソコンの買い替え、急な治療など、予想外の出費は避けきれません。
貯金がなければ、カードやリボ払いに頼ることになります。原稿では、当初12万円だった支出が、手数料によって18万円、24万円へ膨らむケースも示されています。
対策として挙げられているのは、普段使う口座とは別に預金口座を作り、生活に最低限必要な支出の3か月分から6か月分を貯めることです。
投資を急ぐよりも先に、予想外の出来事で借り入れをしなくて済む土台を作る。この順番が家計の安定につながります。
10.他人の暮らしと比べてお金を使う¶
SNSでは、新車、高級ホテル、ブランド品、改装した家など、外から見える豊かさが目に入ります。しかし、その人が無理なく支払っているかどうかは画面から分かりません。
新車に長期ローンが残っているかもしれませんし、旅行代金をリボ払いで返済している可能性もあります。見えている暮らしと、実際の家計状況は別です。
お金を使う前に、「自分に本当に必要なのか」「他人からよく見られたいだけではないか」と立ち止まってみましょう。家計で大切にしたいのは、他人の評価よりも、未来の自分の選択肢です。
11.感情のまま衝動買いをする¶
疲れた夜や嫌なことがあった日に、予定になかった服や雑貨を注文することがあります。買った直後は気分がよくなっても、その高揚感は長く続かず、商品と請求だけが残ることもあります。
原稿では、計画外の買い物に月1万8,000円から3万円、年間24万円から36万円を使う例が示されています。また、年間30万円を年6%で20年間積み立てた場合、約1,100万円になるという試算もあります。
自分へのご褒美そのものが悪いわけではありません。ただし、毎週、毎月と繰り返されているなら、年間の合計額を確認する必要があります。
購入前に時間を置く、欲しい物を一度リストに入れる、使ってよい予算を先に決めるなど、感情と決済の間に一段階設ける方法を検討できます。
資産形成を遠ざける最後の罠¶
12.投資や老後の準備を先延ばしにする¶
原稿では、25歳から毎月3万円を年6%で運用できたと仮定した場合、60歳で約4,300万円になるとしています。一方、35歳から同じ金額を積み立てた場合は約2,100万円で、差は約2,200万円です。
これは一定の利回りを前提とした試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません。それでも、資産形成では毎月の金額だけでなく、積み立てる期間も重要だと分かります。
人は将来よりも、目の前の欲しい物を優先しやすいものです。そこで、意志だけに頼らず、給料日の直後に収入の10%や20%を別口座へ移す方法が紹介されています。NISA口座のインデックスファンドなどへの自動積立も選択肢の一つですが、商品内容やリスクを理解したうえで判断する必要があります。
毎月考え直すのではなく、最初に仕組みを設定することが、先延ばしを防ぐ助けになります。
信用力と本当の豊かさは同じではない¶
信用情報は、借りたお金を約束どおり返しているかを見るためのものです。貯金額や純資産、働き方を自由に選べる状態かどうかを示すものではありません。
高い利用限度額があり、返済実績に問題がなくても、純資産がほとんどない状態は起こり得ます。信用実績を作るためだけに不要なカードやローンを増やしても、それ自体が資産形成につながるわけではありません。
人生の目的は、銀行から高く評価される債務者になることではなく、自分の選択肢を増やすことです。
- 働きたい仕事を選べる
- 合わない仕事から離れられる
- 時間の使い方を決められる
- どこで誰と暮らすかを選べる
お金の価値は、高価な物を見せることだけではありません。人生の選択肢を守る役割にもあります。
お金が貯まらない家計を見直す順番¶
12の罠を一度に直す必要はありません。まずは、次の中から最も気になるものを一つ選びましょう。
- 銀行口座とカードの明細を確認する
- 使っていない定額サービスを解約する
- カードやリボ払いの残高を把握する
- 住宅費と車関連費を合計する
- 緊急予備資金用の口座を分ける
- 給料日に自動で貯蓄する設定を検討する
重要なのは、少額の出費だけを責めるのではなく、家計全体を数字で見ることです。特に、毎月自動的に出ていく固定費は、一度見直すと翌月以降にも効果が続きます。
よくある質問¶
収入が増えたのにお金が貯まらないのはなぜですか?
昇給分と一緒に住居費、車、外食、買い物などの水準も上がっている可能性があります。収入額だけでなく、昇給前後で毎月残る金額が増えたかを確認してみましょう。
節約は何から始めるべきですか?
まずは住宅費、車、保険、カード返済、定額サービスなど、毎月継続する支出から確認します。すぐに変更できない契約もあるため、最初は明細を一覧にして総額を把握するだけでも構いません。
貯金と投資はどちらを先にするべきですか?
原稿では、大きな投資を考える前に、生活に最低限必要な支出の3か月分から6か月分を緊急予備資金として用意する考え方が示されています。家計や働き方によって必要額は異なるため、自分の支出を基準に考えましょう。
共働きなのに家計が苦しい場合はどうすればよいですか?
二人分の収入だけでなく、保育料、交通費、外食、家事の外注など、共働きによって増えた支出も確認します。そのうえで、二人分の収入を前提にした固定費が大きすぎないかを見直します。
自動積立をすれば資産形成はうまくいきますか?
自動積立は先延ばしを防ぐ仕組みとして役立ちますが、利益を保証するものではありません。生活資金とのバランスや商品の費用、値動きのリスクを確認し、無理のない金額で検討する必要があります。
まとめ¶
お金が貯まらない原因は、特別な浪費ではなく、住宅ローン、車、カード、保険、定額サービス、衝動買いなど、日常的な選択の積み重ねにあるかもしれません。
家計を見直すときに覚えておきたい判断ポイントは、次のとおりです。
- 昇給分をすべて生活費に組み込まない
- 借りられる金額ではなく、余裕を残して返せる金額で考える
- カードの最低返済額を支払いの目標にしない
- 共働き収入のすべてを固定費の前提にしない
- 保障と資産形成を分けて比較する
- 投資より先に緊急予備資金を準備する
- 他人の暮らしではなく、自分の将来の選択肢を基準にする
- 意志だけに頼らず、貯金や積立を仕組み化する
すべてを一度に変えなくても構いません。「これは自分のことかもしれない」と感じた項目を一つ選び、明細や契約内容を確認するところから始めてみてください。
12の罠について、ななみが実際にどのような語り口で説明しているのかを知りたい方は、ぜひYouTube動画もご覧ください。記事とあわせて見ることで、自分の家計で最初に見直したいポイントを、より具体的に考えられます。
「ファイナンスおばさん・ななみ」 を購読し、家計の固定費や貯金の仕組みを見直すヒントをこれからもチェックしてみてください。
エピソードを視聴する¶
ご注意
本記事は情報提供・エンターテインメントを目的としたものであり、投資・金融 アドバイスを行うものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任 において行ってください。



